キグミノイエが伝統構法「木組み」にこだわる理由!
皆さま、こんにちは。無垢の木と自然素材を豊富に使った、職人のていねいな手刻みによる「キグミノイエ」広報担当の木村です。
昨年は、キグミノイエのやらない約束で外壁や内装に使用する素材、使用しない素材などをご紹介しました。
皆さま、こんにちは。無垢の木と自然素材を豊富に使った、職人のていねいな手刻みによる「キグミノイエ」の広報担当でお馴染みの七瀬です。 キグミノイエでは「やらない約束」を設けています。 家づくりにおいても、お施主さまへとっても、常に誠実でありたいと考える、キグミノイエのこだわり。それは「ニセモノ」を...
今回は、キグミノイエがブランド名にもなっている伝統構法「木組み」になぜこだわるのかをお話しします。
過去のブログにも「木組み」をご紹介していますので併せてご覧ください。
皆さま、こんにちは。自然素材を大切に、職人の手づくりによる無垢の木の家「キグミノイエ」です。 今週はキグミノイエについてのお話をお届けできたらと思います。題して、「キグミノイエ週間」です! 「キグミノイエ週間」第一弾・木組とは はじめに、キグミノイエを語るにあたって、一番欠かせない、伝統工法「...
伝統構法「木組み」歴史
まずは、木組みの歴史についてお話しします。
奈良県の法隆寺は世界最古の木造建築で1300年の歴史があります。法隆寺は伝統構法「木組み」で作られています。
伝統構法「木組み」は、もとは神社仏閣などを建築する宮大工の技術でした。
この宮大工の技術を一般住宅に取り入れられはじめたのは、江戸時代からです。
明治維新以降は、欧米から取り入れた筋違という斜め材を入れた地震や台風に抵抗する硬い構造に変革が求められました。
第二次世界大戦後、荒れ果てた都市部では住む家を大量に確保するため、最低限の作り方で質を上げるよりも量を作ることが優先されました。
この頃より筋違という斜め材を入れた構造が法制化され、これが建築基準法の始まりです。
質より量を作ることを優先される時代が長く続いた結果、プレカットした木材で簡易的に作れる工法が主流となり、現在もその流れは変わりません。
また、欧米から持ち込まれたツーバイフォー工法も簡易的に作れる工法で、現在でも取り入れられています。
ツーバイフォー工法と区別するため、簡易的に作れる工法が在来軸組工法と呼ばれるようになり、本来の大工技術である木組みは伝統構法と呼ばれるようになりました。
プレカットとは、木材をあらかじめ工場などで切断・加工している木材のことで、現場に運ばれた木材で家を組み立てるようになっています。
多くの場合、建て方の当日にはじめて大工職人が家の木材(骨組)を目にすることになります。
大工技術の延長にあるプレカットだとまだ良いのですが、無資格のCADオペレータが入力してプレカットすることもあります。心配ですね。
伝統構法「木組み」の技術
伝統構法「木組み」は金物に頼らずに、木と木を組んだ家です。
木組みは、台風や地震に粘り強く倒れにくく、建物が大きく変形しても復元可能なつくりが特徴です。
木と木の接合部で摩擦とめり込みにより力を逃す仕組みであり、地震や台風での揺れを減衰させるつくりです。
この接合部に金物を使用すると金物より弱い木が壊れてしまいます。そのため接合部の仕口や継手には、長ホゾ、込み栓、車知栓などを使用します。
継手とは、長い木材をつなぎ合わせる際に使用します。
仕口とは、交差する木を組むときに使用します。
木は生き物であり、時間が経つにつれて割れたり、反ることもあります。
木は育った過程につく癖も抜けません。自然素材の難しさです。木は一本一本、個性があり同じものはありません。
「最後の宮大工」と言われた西岡常一棟梁の「寸法で組まずに癖で組め」という言葉があります。
熟練の大工職人には木の癖を読む眼があり、反りや曲がりなどを読み、木を一本一本手刻みで組みあげます。
プレカットとは違い、下小屋で1〜2ヶ月かけて天塩にかけて手刻みを行います。
建て方当日にはじめて組み立てるものと、自身が一本一本木を見て手刻みしたものを組み上げるとでは、その後の家づくりにおいても思い入れが違います。
当然仕事にもあらわれるため、ていねいな木の空間を実現するには大事な要素の一つです。
だからこそ、木が持つ本来の良さを最大限引き出すことができ、台風や地震に強い家になるのです。
キグミノイエが木組みにこだわる理由!
①木の本来の良さと強さを引き出すため
金物に頼らず木の特性を活かしながら木と木を組み、構造体をつくります。
②現在の住宅は先に間取りがあり、その間取りに架構をつけていく方法が多い
キグミノイエの木組みは、間取りに合わせて梁の位置が合致し、構造に無駄がないシンプルな架構をこころがけ力強い家づくりをおこなっています。
③室内に構造材を見せることが多いので金物だらけの梁では、見た目も悪くなる
キグミノイエでは、真壁づくりで構造材をみせることが多いです。
④伝統構法「木組み」は、大工職人の技術が必要不可欠
キグミノイエでは、木組みの家をつくり続けることで、職人技術の継承や日本の文化を守りたいとも考えています。
加工場で木の特性や癖を読み、手刻みで木材を加工します。
最近は、古民家も人気があり、梁や貫などまだ使用できる木材はそのまま残し、古民家再生やリノベーションをすることが多いです。
古民家は伝統構法で作られていることがほとんどで、古民家を再生するには、伝統構法=本来の大工技術が必要です。
キグミノイエでは、伝統構法「木組み」の家づくりをおこなっていますので古民家再生やリノベーションも得意としています。
古民家再生・性能向上リノベーションは「キノリノベ」で承っております。
まとめ
今回は、伝統構法「木組み」の歴史や技術についてご紹介しました。
キグミノイエでは、無垢材を使用した地震にも粘り強い伝統構法「木組み」を手段として用います。
また、「木組み」を用いることで、職人技術の継承や日本文化を守りたいとも考えています。
キグミノイエが伝統構法「木組み」にこだわる理由が少しお分かりいただけましたか?
次回は、伝統構法「木組み」のメリット・デメリットや実例をご紹介する予定です!
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